初心者の方のためのクランクベイトの使い方講座!基本からテクニック

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デプス イヴォーク 霞ヶ浦

秋も深まり、バスは今まで以上に広範囲に散らばります。日ごとに釣れるレンジも変化する時期ですが、今頃になるとスピナーベイト、バイブレーション、クランクベイトといった、巻きモノが威力を発揮してくれます。

その中から、今回はクランクベイトをピックアップして、初心者の方を対象にクランクベイトの基本的な使い方(投げ方・キャストから、巻き方・巻きスピード、合わせ・フックング)やテクニック(カラーローテーション、リールのギア比など)を解説していきます。

目次

投げ方・キャストについて

投げ方やキャストはクランクベイトの力を発揮する上でとても大事な要素のひとつです。

空気抵抗の大きいクランクベイトは、むやみに力んで投げると、回転してフックとラインが絡んでしまったり、バックラッシュを引き起こしかねません。

投げる距離に関しては、ディープクランク以外はそこまでロングキャストも必要がないと考えていいでしょう。

なぜならディープクランクはある程度の深さに達するのに距離を要するので、ロングキャストする必要があるのですが、潜行深度2mくらいまでのクランク(SR〜MR)なら、風に押し返されないような短~中距離の低弾道キャストを続けるのがベストです。

ただし、あまりにショートキャストだと、そのクランクの最大潜行深度に到達せずアングラーの元へ帰ってくることになることを忘れずに。

[aside type=”normal”]オカッパリの場合、バスは足元に居ることが非常に多いです。むやみやたらと遠くに飛ばしてもバスは釣れず、無駄なことが多い!飛距離より手数。1回ロングキャストするよりも、3回ショートキャストできっちり足元を狙う方がバスとの遭遇率は高まります。[/aside]

巻き・リトリーブについて

初心者の方に質問を受けるのがクランクベイトの巻き方や巻きスピード。ここではクランクベイトリトリーブ(巻き方、巻きスピード等)について解説していきます。

巻き方は、基本ただ巻き

クランクベイト

クランクベイトの使い方(巻き方)は、ただ巻きが基本です。高い浮力を持つクランクベイトはただリールを巻くだけでボディーをブリブリとくねらせてアクションします。

私は初めてクランクベイトを巻いたとき、その躍動感のあるアクションを見て「バス釣りって楽しい」と感じたほどです^^

大きく動くので、手元に伝わってくる振動も明確で、水中でルアーがアクションしているという情報が得やすいのは初心者にもありがたいですよね。

クランクベイトは、バイブレーションやスピナーベイトと違ってフローティングなので、アングラーが巻かない限り、アクションしなければ、一定層まで潜ることもありません。かといって、適当な巻きスピードでリトリーブすれば、クランクベイトのポテンシャルを引き出せません。

つまり、使いこなしたいクランクがどれくらいのスピードで巻けばいいか、また、どれくらいの範囲の巻きスピードならアクションが破綻しないかを把握することが大事になります。

どれくらいの巻きスピードで巻けばどう動くかはクランクベイトによって様々なので、そのクランクにあったスピードを体で覚えて、ルアーが水中に姿を消しても、手に伝わる感覚でクランクベイトが今どんな動きをしているかを感じ取れるようになりましょう。

といっても、どのクランクも大体対応する巻きスピードは似ています。低速からやや高速リトリーブが相場でしょう。超高速リトリーブにも対応するモデルも増えていますが、まだ少数です。

ただ巻き以外のテクニック

ただ巻きの次に代表的なアクションがストップ&ゴーです。クランクベイトを巻いては止めて浮かし、また巻くというのを繰り返すテクニック。

クランクベイト ストップアンドゴー

止めることで、バスに食わせる間を与えたり、突然急浮上するクランクに慌ててバイトさせることができます。巻いて止めるという単純なテクニックですが、何秒くらい止めるかにアングラーのセンスが出ます。

水面付近でストップ&ゴーやトゥイッチをするテクニックもありますが、これはクランキングというより、クランクベイトを用いたトップウォーターゲームだと考えていいでしょう。

気にするのは巻きスピードだけじゃない

リトリーブ中は、使用しているクランクベイトの潜行深度と地形を頭に入れておかないといけません。

水中でのカバー回避能力に長けているクランクベイト(と言っても引っかかる時はあります)。水中の木や岩にコンタクトさせることで不規則なアクションが生まれ、バスをルアーにリアクションバイトさせるのが、クランキングの真骨頂でもあります。

クランクベイト ストラクチャー コンタクト

そういった障害物は大抵ボトム付近にあるので、タックルボックスに忍ばせているクランクベイトの潜行深度とフィールドの深度を把握する必要があるわけですが、落ち葉などのゴミに引っかかるとクランクベイトはアクションしなくなってしまいます。

ですので、クランクベイトがボトムにコンタクトする際に手に伝わる情報でどんなボトムなのか感じ取りましょう。レイダウンが多いのか、岩があるのか、泥が多いのか。

私の場合、泥が多いボトムではボトムにコンタクトしない深度のクランクベイトにルアーチェンジします。泥が多い所は、クランクベイトがキレのある動きをしない上、落ち葉などが多いからです。

合わせ・フッキングについて

合わせ・フッキングに関しては、巻き合わせが基本となります。

ただ、本当にリールだけを巻いてアワセてはフックは深く掛かりませんので、上半身を捻るよに力を入れて合わせると、しっかりフッキングしてくれる確率がアップするでしょう。

巻きアワセに大事なのは魚が喰らいつくまでにどういった角度でロッドを構えているかが重要になります。参考までに、プロの動画を観てみましょう。

ロッドティップが下を向いていていながらも、脇を締めた形ですね。この形が、バスのバイトに瞬時に反応でき、尚且つ、魚がクランクを吸い込む妨げになりにくいと感じます。

もちろん、ケースバイケースでロッドティップの位置を変えても問題ないです。

バレるという方はグラスロッドを使用するのも手

グラスロッド トルクアータ

フッキング率向上の手段として、テクニックだけでなくタックルの力を借りることはとても大事です。その代表となるのが、クランクベイトをグラスロッドで使用することじゃないでしょうか。

[aside type=”normal”]グラスロッドとは、しなやかでストレス無く曲がってくれて、食い込みが良いのが特徴のロッドです。バスがバイトしてきたら、ロッドが「ぐぐぅぅ」といった感じで曲がってくれるため、それに合わせて針先も「ぐぐぅぅ」といった感じで刺さって行ってくれるのです。これによりバラシが軽減されるといったメカニズムなのです。しかしながらロッドに張りがないため、キャストしずらいのが難点でもあります。[/aside]

クランクをグラスで扱うメリットは、クランクのアクションが大きくなるなど、いくつかありますが、その最大のメリットはフッキング率の向上です。

直進するクランクベイトに、バスは吸い込むようにバイトするわけですが、グラスロッドの低弾性は、吸い込み時にクランクベイトをバスの口の奥まで流し込ませ、フックがよりしっかり掛かる手助けをしてくれます。また、バスが反転する際にルアーを弾いてしまう現象も軽減してくれるという恩恵もあります。

ただ、おかっぱりの場合、グラスロッド一本で挑むのはかなり苦痛を感じると思うので、そんな時はバーサタイルなカーボンロッドのが無難です。

カラーローテーション

クランクベイトにとってカラーローテーションは重要です。実際、各メーカーから出ているクランクは他のルアーに比べてカラーラインナップが多いことがよくありますが、言いかえればそれくらいカラーを用意しておいて損はないということです。

プロのタックルボックスの中も、クランクベイトが飴玉のようにカラフルに敷き詰められていますよね。

しかし、おかっぱりアングラーが10色近いカラーのクランクをタックルボックスに詰め込むと、他のルアーを持っていけなくなってしまうので、数パターンの水質を想定して、数色を選出するくらいでいいでしょう。

一般的には、チャート系、ナチュラル系、フラッシング系の3色ですが、私は赤系を常備します。

クランクベイト

赤系は春の定番カラーと言われていますが、他のシーズンでも優秀なカラーです。ただ光の波長は水中で赤から吸収されるらしく、青や黄色に比べ浅い層で消えてなくなるそうです。

どういうことかというと、ある深さに達すると赤いルアーは黒に見えるのです。なので、赤系を選ぶならシャロークランクがオススメです。

巻き抵抗の話。リールはローギア?ハイギア??

ハイギアとローギア、どちらのリールがクランキングに向いているかというのは、一概には言えないものです。一時期、クランクはローギア!みたいな風潮もありましたが、ハイギアでクランクベイトを扱うプロは現在多くいます。

ローギアは、巻き抵抗の大きなルアーをストレスなく巻けるという強みがあります。なので、3m以上潜行するディープクランクや、近年流行しているマグナムクランクを扱うならローギアは頼もしい味方になってくれるでしょう。もちろんハンドル1回転に対するラインの巻取り量が少ないので、クランクを一日スローに巻き続けたい方にもオススメです。

現在、ハイギア、ノーマルギアのリールも少々抵抗の大きなルアーを巻き続けても疲れないレベルになっているので、問題なくクランキングに活躍してくれます。

また、ハイギアは感度が良いので、水中の様子を手を通して把握できるというメリットがあります。

個人的には、初心者の方は竿一本で、おかっぱりスタイルが多いと思うので、ハイギア、ノーマルギアで、テキサスリグなどのルアーも幅広く使った方が、一日中ストレスなく釣りが楽しめると思います。

さいごに

操作自体はとても簡単なクランクベイト。

1つ頭に入れておいて欲しいことがあります。それは「バスは足元に居ることが多い」また沖に投げたとしても「足元でバイトしてくることが多い」ということ。

ロングキャストではなく中近距離を手数多く、足元まできっちり巻くことを意識してください!

それではクランクベイトで良い釣りを!

この記事を書いた人

ビッグバイト

バス釣り歴16年のベテランバサー。東播野池群を中心にビッグベイトやデカ羽根モノルアーなどでデカバスを狙ってます。